本シリーズの【3.縄文人と弥生人の耳垂】で、欠田早苗氏の1978年以前のデータを図表化した「耳垂の分離型と密着型の比率 by Stop brain hackig 氏」を引用掲載しました。
九州や四国が一括されていたり、山陽地方のデータがないことは残念です。
戦後、特にバブル時代以後は人の移動が活発化し、日本全体が均質化の方向に向かっています。

アマチュアである私は分子遺伝学的調査は勿論、フィールドワークもできません。
そこで、10年ほど前からNHKのど自慢出場者の耳垂型を観察し、約100回分のデータが貯まっています。番組1回につき20組で、複数出場者の組もあります。
のど自慢開催地が大都会の場合は省き、また地方開催でも遠方からの移住が明らかな方は除外しています。
そんな状況で観察するのですが、耳が髪に隠れて見えないとか、微妙で判別し難いような場合もあります。
実はボチボチ纏めてみようと思い立ち、まずEXCELに入力しているのですが、全くはかどりません。「いつかやる」つもりですが、どうでしょう。
それに、100回分程度では県あたり2件くらいのデータになり全く不十分です。

そこで印象だけを記します。バイアスがかかっている認識はあります。
1.北九州・山陽地方・大阪・奈良・京都は密着型が多い
2.大きい都市は密着型が多い
3.関東にもかなり密着型の多いところがある(例:群馬県)
4.内陸部ほど分離型が多い

こんな印象だけの根拠で書いてはいけませんが、大雑把な推論を述べます。
1.縄文人の耳垂は分離型だった。
2.縄文時代後期頃、朝鮮海峡付近にいた倭人・斎藤成也氏の「海の民」・韓半島南部
  の韓人は分離型だった。
3.そこで、弥生時代初期の渡来人は分離型だった。(全部というわけではありません)
4.その後、時代が進むにつれ楽浪・帯方の漢人やツングース系高句麗・百済の南下が進み、韓半島南部にも密着型が多くなる。
5.その結果、新しい渡来人ほど密着型が多くなる。
6.新しい渡来人の東遷によってその通過地帯・滞留地域に密着型が増えてくる。
7.5世紀頃より渡来のうねりが高まり、特に高句麗・百済の滅亡によって韓半島からの亡命者が急増した。
8.朝廷は、それら渡来人を政策として関東などに配置したので、それら地域に密着型が増えた。(坂東武者のルーツはその頃の渡来人であるかも)

蛇足:
他国についてはよく分かりませんが、現在の日本人では、密着型耳垂・一重まぶた・色白肌・釣り目にかなりの相関関係があるように思います。
(韓国では一重まぶたが多いが、美容整形で二重にする人も多い)
(私のボイストレーニングの先生は「朝鮮半島の方は歌声の質が良い。口腔の構造が違う」と話されていました。真偽は不明です)